投資信託の3つのデメリットとは?最大のメリットや向いている人も解説

投資信託の3つのデメリットとは?最大のメリットや向いている人も解説

「投資信託のメリットはだいたいわかった」「しかしデメリットもあるのではないか」と警戒していませんか。

考えどおり、投資信託にはデメリットが存在し、人によっては向き・不向きがあります

しかし投資信託には、デメリットを打ち消すくらいのメリットもあるのです。

この記事では、おもに以下の内容を解説していきます。

  • 投資信託のデメリット
  • 最大のメリット
  • 向いている人・不向きな人

この記事を読むとデメリットがわかり、あなたが投資信託の運用に向いているのか・向いていないのか判断できるようになりますよ。

目次

投資信託のデメリットは3つ

投資信託のデメリットは3つ

投資信託には、大きく分けて3つのデメリットがあります。

  • 手数料をとられる
  • 組入銘柄が多く把握しきれない
  • 売買時の価格がわからない

順番に解説していきます。

デメリット1:手数料をとられる

投資信託には固有の手数料が設定されており、売買時や保有時に徴収される仕組みがあります。手数料は、おもに以下の5種類です。

種類 徴収額 徴収時期
購入時手数料 購入金額に対して一定の割合 購入時
信託報酬 保有金額に対して一定の割合 毎日
監査報酬 保有金額に対して一定の割合 毎日
売買委託手数料 組入銘柄の入替頻度による 組入銘柄の入替時
信託財産留保額 売却金額に対して一定の割合 売却時

具体的にどれくらいの手数料がかかるのか、人気商品である「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」で検証してみましょう。

手数料の具体例

三菱UFJアセットマネジメント株式会社が公表しているデータによると、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を100万円分購入した場合、売却までにかかる年間手数料の目安は以下のとおりです。

種類 徴収率 徴収額
購入時手数料 なし
信託報酬 0.096% 960円
監査・保管報酬 0.010% 100円
売買委託手数料 0.002% 20円
信託財産留保額 なし
合計 0.108% 1080円

出典:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)|運用報告書(全体版)eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)|投資信託説明書(交付目論見書)

デメリット2:組入銘柄が多く把握しきれない

投資信託はいくつかの株式や債券などが多数組み込まれている商品であるため、全銘柄の把握はむずかしいです。

たとえば2023年のeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の実績では、約470銘柄が組み込まれていました(注1)。

出典

(注1)eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)|運用報告書(全体版)

デメリット3:売買時の価格がわからない

売買時は投資信託の価格(基準価額)がわからない状態で取引することになり、株式のように指定できません。

商品ページに表示されている基準価額は売買するときの参考にはなりますが、前日に決定した価額であるため、その価格での取引を約束するものではないのです。

ただし「何円分」「何口分」といったように、口数や金額の指定はできます。

投資信託をいくらで購入・売却したかは取引の締め切り時間後に確認可能であり、証券会社や商品によって異なりますが「15:00」が多い傾向です(注2)。

締め切ったあとに基準価額が決定・公表され、自身が売買した金額がわかるのです

出典

(注2)投資信託なんでもQ&A気になる100選|一般社団法人投資信託協会

投資信託の最大のメリットは複利効果

投資信託の最大のメリットは複利効果

メリットとしては、以下のようなものがあげられるでしょう。

  • リスク分散できる
  • 小額投資可能
  • 投資のプロが運用

しかし最大のメリットは「複利のような効果」が期待できる点です。

投資信託には「再投資型」「分配金型」があり、再投資型では分配金が支払われませんが、得られた利益を新たな資金として投資するため、運用結果がよければ資産が増えていきます。

結果売却時の利益が大きくなりやすいのです。

分配金型は、一定期間ごとに金銭を受け取れますが、再投資型よりは純資産が増えにくいため、売却時の利益も小さくなりやすいといえるでしょう。

将来に向けた資産形成が目的であれば、複利のような効果が得られる「再投資型」がおすすめです。

投資信託の運用が向いている人・不向きな人

投資信託の運用が向いている人・不向きな人

投資信託は資産形成に役立つ金融商品ですが、向いている人・不向きな人がいるのも事実です。

あなたが投資信託の運用に適性があるのか、見ていきましょう。

向いている人

投資信託の運用に向いている人は以下にあてはまる人です。

  • 投資に手間や時間をかけたくない・かけられない
  • 長期投資を考えている

「仕事やプライベートで忙しい」「株について勉強や調査する時間がない」など手間や時間をかけたくない人に、投資信託はおすすめです。

投資のプロが銘柄を選定・運用してくれるため、知識のない状態で個別株に手を出すよりも安心・安全です。

また投資信託は、長期投資に向いている商品ともいえます。

前述したとおり再投資型の投資信託を購入かつ運用結果がよければ、複利のような効果が発揮され、長期投資になるほど利益も増えていくからです。

不向きな人

一方で投資信託の運用に不向きな人は、以下にあてはまる人です。

  • 短期間で大きな利益をねらっている人
  • 銘柄をすべて把握したい人

「デイトレードがしたい」「数日で大きな利益を出したい」といった人に、投資信託はおすすめできません。

投資信託の価格は1日に何度も価格変動が起きる商品ではないため、売却益が狙えないからです。手数料も取引の都度発生するため、効率は悪くなります。

どのような銘柄をどのくらいもっているか把握したい人にも向いていません。前述したとおり銘柄数は、数百に及ぶものもあります。

上記にあてはまる人は「株式」「ETF」「FX」などの運用を検討しましょう。

デメリットも考慮して投資信託を始めよう

投資信託のデメリットは以下3点のデメリットがあります。

  • 手数料をとられる
  • 組入銘柄が多く把握しきれない
  • 売買時の価格がわからない

一方メリットには

  • リスク分散できる
  • 小額投資可能
  • 投資のプロが運用

などがあり、最大のメリットは「複利のような効果」で長期投資の利益を大幅に伸ばせる点です。

投資にかける手間や時間はないけど長期投資で利益は伸ばしたい、という人は投資信託を始めましょう。

また投資信託について、さらにくわしく知りたいという人は下記の著書がおすすめです。

きっと将来につながる資産づくりができるようになりますよ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

金融関係の記事を執筆しながら、趣味のコーヒーに関する情報を発信しています。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士保有。

目次